自動精算機とは
自動精算機とはどのようなものか、概要とセミセルフレジとの違いを解説します。
自動精算機の概要
自動精算機(セルフレジ)は、バーコードスキャンから精算、金銭の授受までをお客さまが行う精算機です。医療施設においては、精算だけでなく、領収書や診療明細書の発行にも対応しています。
セミセルフレジとの違い
セミセルフレジでは、レジ作業の一部を店員や従業員が対応します。バーコードスキャンに不慣れなお客さまが行うよりも、慣れた店員や従業員がスムーズにレジ作業を行えるため、混雑の緩和が期待できます。
自動精算機の使い方
医療施設に自動精算機を導入した場合の使い方を解説します。
バーコードやQRコードを読み込む
バーコードやQRコードを読み込み、電子カルテやレセプトコンピューターと連携し、患者さまの情報を自動精算機に転送します。患者さまが、自動精算機に磁気診察券を挿入するか、領収書や診察券に記載されているバーコードやQRコードを読み込ませることで、精算機は情報を認識でき、機械に金額が提示されます。
患者が支払いをする
提示された金額を患者さまが支払います。現金やクレジットカード、電子マネーなどの支払い方法が選択できます。
領収書や診療明細書が発行される
患者さまの支払いが終わると、領収書や明細書が発行されます。おつりがある場合は、自動精算機から自動で排出されます。患者さまが領収書やおつりを受け取ることで、会計は完了です。
自動精算機を導入するメリット
自動精算機を導入することは、企業や医療施設のみならず、お客さまにとってもメリットです。ここでは、メリットを4つにわけて解説します。
会計時の混雑が緩和する
自動精算機を導入することで、会計をスムーズに行えるため、混雑の緩和につながります。キャッシュレス決済の導入により、現金決済よりもスムーズに対応が完了するため、決済に要する時間が短縮されます。
業務効率化につながる
自動精算機の導入により、バーコードスキャンや会計処理などの作業をお客さま自身に任せられます。これにより、会計業務に対応していた時間を、他業務に割り当てられます。お客さま対応に人員を避けるようになり、細やかなサービスの提供が可能になります。
感染リスクが減らせる
特定多数の人が触れるため、衛生的ではない紙幣や硬貨も存在します。自動精算機では、金銭を手渡しする必要がありません。そのため、接触の機会が大幅に減り、感染リスクが軽減できます。
キャッシュレス決済を利用すれば、現金を触らなくて良いのでさらに効果的です。
準備・〆作業の効率化
自動精算機は、正確な金額が機械から排出されるため、おつりの渡しミスが減らせます。おつりの渡しミスは、お客さまに迷惑がかかるだけでなく、レジの〆作業にも影響を及ぼしかねません。色や大きさが似ている50円硬貨と100円硬貨を間違える、預かった現金をレジ下に落とすなどのミスが考えられます。
自動精算機を導入するデメリット
自動精算機の導入には、デメリットもあります。ここでは、3つのデメリットを解説します。
無機質な印象を与えかねない
レジで従業員とコミュニケーションをとりたいと考えるお客さまにとっては、自動精算機は冷たい印象を与えかねません。接客中の従業員との会話を楽しみにしている人もいます。そのため、一部のお客さまからは、敬遠されることも考えられるでしょう
慣れるまでに時間がかかる
機械に不慣れな人にとっては、自動精算機の操作は不便に感じられることもあります。年配のお客さまは従業員のサポートが必要な場合も多いでしょう。導入の際は、専用のサポート従業員を1人配置する、注意書きをわかりやすく提示するなどの対策が必要です。
臨機応変な対応が難しい
自動精算機のなかには、年齢確認が必要な商品への対応が難しいものもあります。商品の通し忘れ、精算忘れなどが起きるリスクもあります。
自動精算機の選び方
自動精算機は、大きさもさまざまです。レジ業務に使えるスペースから、機械の大きさを検討しましょう。施設拡大の可能性がある場合は、追加導入時のシステム連携など、柔軟性や拡張性のあるシステムが搭載された機種を選びます。お客さまの作業スペースや動線も考えることも必要です。
自社に自動精算機を導入する場合の選び方を、2つの観点から解説します。
お客さまの属性や年齢層によって決める
自動精算機は、さまざまな種類があります。お客さまの年齢層や属性により、導入する自動精算機を選びます。
機械操作に不慣れな年配のお客さまが多い場合、従業員がフォローやエラー対応を行う必要があるでしょう。
設置場所の規模や拡張性も考慮する
自動精算機は、大きさもさまざまです。レジ業務に使えるスペースから、機械の大きさを検討しましょう。施設拡大の可能性がある場合は、追加導入時のシステム連携など、柔軟性や拡張性のあるシステムが搭載された機種を選びます。お客さまの作業スペースや動線も考えることも必要です。
自動精算機を導入する手順
自動精算機を導入する際の手順を3段階で解説します。
1.自動精算機を比較検討する
施設の規模やお客さまの属性にあわせて、自動精算機を比較検討します。提供会社に問い合わせ、商品の資料を送ってもらいましょう。施設の規模や用途、必要な機能などを伝えて見積もりを依頼します。
2.運用方法を確認し、契約に進む
想定している方法で運用が可能であるか、改めて確認します。問題がなければ契約に向けて準備を進めましょう。
3.利用を開始する
自動精算機本体や設備品などは届きしだい設置します。その後は、自動精算機を導入する際に運用・課題の確認を行い、従業員に使い方をレクチャーしましょう。課題があれば、それらを解決してから利用を開始します。
自動精算機を導入する際の目安と注意点
自動精算機の価格は、メーカーや機種、含まれる機能などにより異なります。また、本体価格の他に、ランニングコストがかかってきます。ランニングコストの例は、保守メンテナンス、定期点検や修理、ソフトウェアのアップデートなどです。目安として、必要であると理解しておきましょう。自動精算機との互換性のために、現状で利用しているシステムの更新が必要となる場合もあります。
自動精算機の補助金
自動精算機を導入する際に利用できる補助金もあります。ここでは、3つの補助金を紹介します
IT導入補助金
IT導入補助金は、ITツールを導入した企業に支給される補助金制度です。自動精算機を導入する場合は「デジタル基盤導入型」、クラウドサービスをはじめとするITツールのみを導入する場合は「通常型」を利用できます。
・補助率:1/2以内(通常枠)
・補助上限額:最大450万円(※年度により変動あり)
※参考: IT導入補助金
※参考: IT導入補助金2024「IT 導入支援事業者」採択のお知らせ | 株式会社USEN-ALMEX
働き方改革推進支援助成金
労働時間の縮減や年次有給休暇の促進に向けて、環境整備などに取り組む中小企業事業主に対し、費用の一部を助成するものです。業種別課題対応コース、労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース、団体推進コースの4つのコースがあり、それぞれ必要な取り組み要件が異なります。
【業種別課題対応コース】
・支給上限額:成果目標の上限額および賃金加算額の合計額、対象経費の合計額×補助率3/4のいずれか低い方
【労働時間短縮・年休促進支援コース】
・支給上限額:成果目標の上限額および賃金加算額の合計額、対象経費の合計額×補助率3/4のいずれか低い方
【勤務間インターバル導入コース】
・支給上限額:対象経費の合計額×補助率3/4
【団体推進コース】
・支給上限額:対象経費の合計額、総事業費から収入額を控除した額(収入が発生した場合)、上限額500万円のいずれか低いもの
省力化投資補助金
省力化投資補助金は、中小企業の付加価値や生産性の向上、賃上げを目的とする補助金です。売上拡大や生産性向上を後押しするため、IoTやロボットなど、人手不足の解消に効果がある製品の導入を支援します。
・補助率:1/2
・補助額:従業員が5人以下のとき200万円(300万円)、6~20人のとき500万円(750万円)21人以上のとき1000万円(1500万円)
※参考:中小企業省力化投資補助金とは
自動精算機の導入事例
自動精算機を導入した医療施設の事例を2つ紹介します。
伊藤デンタルクリニックさま導入事例
伊藤デンタルクリニックさまは、歯科医療を幅広く提供している医療施設です。会計業務に、多くの時間と労力がかかっていた課題がありました。これらを削減し、患者さまとの時間を大切にしたいと考え、自動精算機の導入を決めました。その結果、おつりの渡しミスが減り、業務時間、従業員のストレス軽減にもつながっています。
※参考:会計処理はすべて自動精算機に任せて、最も大切な「患者さんに向き合う」時間を創出 | 株式会社USEN-ALMEX
倉敷中央病院さま導入事例
倉敷中央病院さまは、長い歴史を持つ倉敷市の一大医療拠点の医療施設です。毎日数千人の患者さまが来院されることから、1人ひとりへの十分な対応が困難になっていました。この課題を解決し、従業員が患者さまと接する時間を増やすことを目的に、自動精算機を導入しました。
患者さまの動線を考えたうえで、設置場所を決めたため、おつりの補充作業がスムーズになり、従業員の負担が軽減しました。患者さまへの対応に時間を費やすことができるメリットにもつながっています。現在、自動精算機7台の他に、自動再来受付機11台、診察案内表示システム・ 会計案内表示システムのモニター数26台を導入しています。
※参考:日本の医療現場の最前線として、社会貢献していくことが私たちの使命です。 | 株式会社USEN-ALMEX
まとめ
自動精算機は、会計の混雑緩和やおつりの渡しミス減少などにつながるため、お客さまにとっても従業員にとってもメリットがあります。お客さまの属性や年齢層、設置場所、必要な機能などを比較検討して導入を決めましょう。自動精算機の操作に慣れないお客さまもいるため、注意が必要です。
自動精算機の使い方をサポートする従業員の配置、注意書きをわかりやすく提示するなどの対策も必要です。USEN-ALMEXでは、ホテルや旅館などの宿泊施設に加え、クリニックや薬局などの医療施設向けに、自動精算機の開発と提供を行っています。市場トップシェアを誇る、USEN-ALMEXの自動精算機をご利用ください。
会社名:株式会社USEN-ALMEX
部署名:事業企画本部 ビジネスクリエーション部
執筆者名:内田浩樹
執筆者の略歴(職務経歴、保有資格、受賞歴など):マーケティングビジネス実務検定B級、簿記2級、第2種電気工事士、普通自動車免許、防災士など
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